岡山で理想の注文住宅を建てることをお考えの皆さん、家づくりは人生で最も大きな買い物の一つですよね。
だからこそ、「一体いくらくらいかかるんだろう?」「予算内で理想の家は建てられるのかな?」といった費用に関する疑問や不安は尽きないのではないでしょうか。
この記事では、岡山県で注文住宅を建てる際の費用相場をはじめ、詳細な内訳、坪単価の正しい見方、さらには岡山市内や人気エリアの土地相場まで、あなたが知りたい情報をギュッと詰め込みました。
岡山ならではの気候や地盤を考慮した家づくりのポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧いただき、あなたの理想の家づくりにお役立てください。
まずは知っておきたい!岡山県の注文住宅の費用相場
岡山県で注文住宅を建てる際の費用相場について、住宅金融支援機構の最新データを基に詳しく解説します。土地の有無による費用の違いや、全国平均との比較を通して、岡山県の住宅建築費用の特徴を明らかにしていきます。
岡山県の平均的な建築費用は?(土地あり・土地なし別)
岡山県で注文住宅を建てる際の費用は、土地を新しく購入するかどうかで大きく変わります。まずは基本的な費用相場を確認しましょう。
既に土地を持っている場合(注文住宅のみ)
- 平均建築費用:約3,964万円
- 平均延床面積:約37.0坪
- 坪単価:約107.1万円
土地から購入する場合(土地付き注文住宅)
- 建物費用:約3,469万円
- 土地費用:約1,027万円
- 合計:約4,496万円
- 平均延床面積:約32.7坪
- 坪単価(建物費用のみ):約106.1万円
興味深いことに、土地から購入する場合の方が建物費用は少し安くなっています。これは、限られた予算の中で土地代を支払うため、建物にかけられる費用が制約を受けるためです。
全国平均との比較
住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」によると、2023年度の調査結果では以下のようになっています。
注文住宅のみ(全国平均)
- 建設費:約3,861万円
- 延床面積:約119.5㎡(約36.1坪)
土地付き注文住宅(全国平均)
- 建設費:約3,406万円
- 土地取得費:約1,498万円
- 合計:約4,904万円
この比較から分かることは、岡山県の建築費用は全国平均よりもやや高い一方で、土地価格は全国平均よりも大幅に安いということです。
項目 | 岡山県 | 全国平均 | 差額 |
---|---|---|---|
建築費用(土地なし) | 3,964万円 | 3,861万円 | +103万円 |
土地費用 | 1,027万円 | 1,498万円 | -471万円 |
総額 | 4,496万円 | 4,904万円 | -408万円 |
結果として、岡山県では全国平均よりも約400万円程度安く注文住宅を建てている方が多いのが現状です。
「坪単価」だけで判断するのは危険?坪単価の正しい見方

注文住宅の価格を比較する際によく目にする「坪単価」。これは1坪(約3.3平方メートル)あたりの建築費用を指しますが、坪単価の数字だけで建築会社を比較検討するのは非常に危険です。なぜなら、坪単価の算出方法や、その金額にどの範囲の費用が含まれているかが、会社によって大きく異なるためです。
坪単価に含まれる費用、含まれない費用の例
建築会社が提示する「坪単価」には、具体的にどのような費用が含まれているのでしょうか。
多くの場合、坪単価は建物の本体工事費を延床面積で割って算出されます。
坪単価に含まれる費用
- 基礎工事
- 構造工事(柱、梁、屋根など)
- 外壁工事
- 内装工事(床、壁、天井)
- 住宅設備(キッチン、バス、トイレなど)
坪単価に含まれない費用
- 外構工事(駐車場、門扉、植栽など)
- 地盤改良工事
- 上下水道引き込み工事
- 電気・ガス工事
- 確認申請などの諸費用
- エアコン、照明器具
- カーテン、家具
さらに、住宅ローンを利用する際の手数料や、火災保険・地震保険の保険料、そして引っ越し費用や建て替え時の仮住まい費用なども、総予算に含めておくべき重要な費用です。
このように、坪単価の安さだけで判断してしまうと、後から想定外の追加費用が次々と発生し、最終的な総額が予算を大幅に超えてしまうという失敗につながりかねません。建築会社から見積もりを取る際には、必ず「坪単価に何が含まれていて、何が含まれていないのか」を詳細に確認することが何よりも重要です。
坪単価については、関連記事「住宅における坪単価とは?計算方法や注意点、単価を左右する要素について解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
ハウスメーカーと工務店での坪単価の違いの傾向
一般的に、ハウスメーカーと工務店では坪単価の傾向に違いが見られます。
大手ハウスメーカーの場合
ハウスメーカーの場合、全国規模での広告宣伝費や住宅展示場のモデルハウス維持費、商品開発のための研究費などが価格に反映されるため、坪単価は比較的高めになる傾向があります。
その一方で、工業化された部材の使用やシステム化された施工管理により品質が安定しており、ブランド力やアフターサービス、保証制度が充実している点がメリットと言えるでしょう。
商品ラインナップがある程度規格化されている場合、設計の自由度はやや低いものの、その分コストを抑えたプランが用意されていることもあります。
地域密着型工務店の場合
対して工務店は、地域に密着した経営を行っている場合が多く、ハウスメーカーほど大々的な広告宣伝を行わないため、坪単価は比較的抑えられる傾向にあります。
また、設計の自由度が高く、施主の細かな要望やこだわりに応えやすいのが大きな特徴です。ただし、会社によって技術力や提案力、デザイン力に差があるため、信頼できる工務店を見極めることが重要になります。
坪単価はあくまで家づくりの費用を考える上での一つの目安と捉え、最終的な総額でいくらかかるのか、そしてその費用にどのような工事や設備が含まれているのかを、複数の会社から見積もりを取り、内容をしっかりと比較検討することが大切です。
ハウスメーカーと工務店の違いについては、関連記事「ハウスメーカーと工務店の違いを徹底比較!それぞれの特徴や迷った時の選び方も解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
注文住宅の費用、何にどれくらいかかる?詳細な内訳をチェック
注文住宅の総費用は、大きく3つの要素に分かれます。それぞれの内容を詳しく理解することで、予算配分の計画を立てやすくなり、想定外の出費を防ぐことができます。
本体工事費(建物本体の価格)
本体工事費とは、建物そのものを建てるために直接かかる費用のことです。注文住宅の総費用の中で最も大きなウェイトを占め、一般的には総費用の約70%から80%がこの本体工事費にあたると言われています。
主な工事内容
- 基礎工事:建物を支える基礎部分(約100~200万円)
- 構造工事:柱、梁、屋根などの骨組み(約500~800万円)
- 外装工事:外壁、屋根材、サッシなど(約300~600万円)
- 内装工事:床材、壁紙、建具など(約400~700万円)
- 住宅設備:キッチン、バス、トイレ、給湯器など(約300~500万円)
- 電気・配管工事:屋内の電気配線、給排水配管(約200~300万円)
これらの項目は、選ぶ素材のグレードや設備の仕様によって費用が大きく変動します。例えば、キッチンを標準的なものから機能性やデザイン性に優れたハイグレードなものに変更したり、床材を一般的なフローリングから温かみのある無垢材にしたりすると、その分、費用がアップすることを理解しておきましょう。
付帯工事費(建物以外に必要な工事)
付帯工事費とは、建物本体の工事以外で、家を建てるために必要となる様々な工事にかかる費用のことです。総費用のうち、およそ15%から20%を占めるのが一般的です。
主な工事内容と相場
- 外構工事:150~300万円(駐車場、門扉、塀、植栽など)
- 地盤改良工事:50~200万円(地盤の強度によって大きく変動)
- 解体工事:100~300万円(既存建物がある場合)
- 造成工事:50~150万円(敷地の高低差がある場合)
- 上下水道引き込み:50~100万円
- ガス工事:10~50万円
- その他(測量、地盤調査など):20~50万円
これらの付帯工事は、土地の状況や施主の希望によって必要なものが異なり、見積もり段階では見落とされがちな費用でもあるため、事前に建築会社としっかりと確認し、必要な項目を洗い出しておくことが大切です。
諸費用(手続きなどにかかるお金)
諸費用とは、建物の工事そのものではなく、住宅ローンの手続きや各種登記、税金など、家を建てる際に付随して発生する様々な費用のことです。総費用のうち、およそ5%から10%が目安となります。これらの費用は、現金で支払う必要があるものが多いため、あらかじめ準備しておく必要があります。
主な諸費用の内容
- 設計・監理費:建築費の3~10%(設計事務所に依頼の場合)
- 建築確認申請費:15~25万円
- 住宅ローン手数料:融資額の1~3%
- 火災保険・地震保険:年間5~15万円
- 登記費用:30~50万円
- 引越し費用:10~30万円
- 仮住まい費用:建て替えの場合、月10~20万円
これらの諸費用は、意外と多くの種類があり、合計すると大きな金額になることがあります。資金計画を立てる際には、これらの費用も漏れなくリストアップし、予算に組み込んでおくようにしましょう。
【表で解説】総費用に占める各費目の割合(目安)
費目 | 割合の目安 | 主な内容 |
---|---|---|
本体工事費 | 70%~80% | 基礎工事、木工事、屋根・外壁工事、内装工事、住宅設備工事など、建物そのものの工事費用です。 |
付帯工事費 | 15%~20% | 地盤改良工事、外構工事、屋外給排水・電気・ガス工事、解体工事(必要な場合)など、建物本体以外の工事費用です。 |
諸費用 | 5%~10% | 税金(印紙税、不動産取得税、登録免許税など)、ローン関連費用、保険料、登記費用など、手続き等にかかる費用です。 |
この表からも分かる通り、本体工事費以外に総額の20~30%の費用が必要になります。予算計画では、この点を十分に考慮することが重要です。
注文住宅の費用内訳については、関連記事「注文住宅の費用相場はいくら?内訳や予算計画、費用を抑えるポイントについても解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
岡山県のエリア別土地相場と特徴

岡山県内でも地域によって土地価格は大きく異なります。どのエリアを選ぶかで、総費用が数百万円変わることもあるため、各エリアの特徴を理解して選択することが重要です。
岡山県内の主要エリア別土地坪単価ランキング
岡山県内で注文住宅用の土地を探す際、やはり気になるのはその価格相場ですよね。一般的に、交通アクセスが良い都市部や、商業施設が充実していて生活利便性の高いエリアは、土地の価格も高くなる傾向にあります。
2025年の地価公示価格を基にした、岡山県内にある市区町村の土地坪単価ランキングは以下の通りです。
順位 | 市区町村 | 坪単価 |
---|---|---|
1位 | 岡山市北区 | 61万7584円/坪 |
2位 | 岡山市中区 | 27万9310円/坪 |
3位 | 早島町 | 20万247円/坪 |
4位 | 倉敷市 | 18万8245円/坪 |
5位 | 岡山市南区 | 18万4825円/坪 |
6位 | 総社市 | 12万8906円/坪 |
7位 | 里庄町 | 12万7603円/坪 |
8位 | 玉野市 | 11万7477円/坪 |
9位 | 高梁市 | 11万6611円/坪 |
10位 | 浅口市 | 11万4325円/坪 |
岡山市北区は県内で最も高額ですが、それでも東京都心部の10分の1程度の価格です。
人気エリアの住みやすさと特性
岡山県内には、それぞれ異なる魅力を持つエリアがたくさんあります。ここでは、特に人気の高い岡山市、倉敷市、津山市、そしてその他の注目エリアについて、その住みやすさや街の特性をご紹介します。
岡山市(北区、中区、東区、南区)の交通利便性、商業施設、子育て環境

岡山県の県庁所在地である岡山市は、県内最大の都市であり、中国地方の交通網の結節点としても重要な役割を担っています。市内は行政区によってそれぞれ特色があります。
岡山市北区
岡山市北区は、JR岡山駅を中心に、百貨店やファッションビル、オフィスビルが建ち並ぶ県内随一の繁華街を擁しています。新幹線をはじめとするJR各線、路面電車、そして多数のバス路線が発着し、交通利便性は抜群です。
岡山大学などの教育機関や、岡山県庁をはじめとする行政機関も集積しています。中心部は土地価格が高い傾向にありますが、少し離れると閑静な住宅街も広がっており、特に人気のある学区は土地の競争率が高い状況が見られます。
岡山市中区
岡山市中区は、岡山市の中心部に隣接し、市内を流れる旭川を挟んで北区の対岸に位置しています。日本三名園の一つである後楽園や岡山城といった歴史的な観光名所も近く、落ち着いた住環境が魅力です。
スーパーマーケットやドラッグストア、クリニックといった生活利便施設もバランス良く揃っており、ファミリー層にも人気があります。
岡山市東区
岡山市東区は、かつては広大な田園風景が広がっていましたが、近年は新しい住宅地や大型商業施設の開発が積極的に進められているエリアです。
岡山市中心部へのアクセスも比較的良好で、新しい街並みと豊かな自然が共存していることから、子育て世代を中心に人口が増加しています。他の区と比較すると、比較的手頃な価格の土地も見つかりやすいかもしれません。
岡山市南区
岡山市南区は、児島湾に面し、臨海工業地帯も有するエリアです。国道2号線や岡山バイパスといった主要幹線道路へのアクセスが良く、車での移動が非常に便利です。
大型のショッピングモールやロードサイド店舗も点在し、日常生活に必要なものは一通り揃います。また、広大な敷地を持つ公園もあり、自然に親しめる環境も整っています。
岡山市全体として、年間を通じて日照時間が長く降水量が少ないことから「晴れの国」と呼ばれるほど気候が温暖で、比較的自然災害が少ないとされています。
また、医療機関が充実していることや、近年では待機児童対策が進んでいることなどから、子育てしやすい環境としても評価が高まっています。
倉敷市の観光地としての魅力と生活利便性

岡山市に次ぐ県内第2の都市である倉敷市は、白壁の蔵屋敷が軒を連ねる「倉敷美観地区」が全国的に有名で、国内外から多くの観光客が訪れる美しい街です。
その観光地としての魅力は、美観地区をはじめ、印象派の絵画などを収蔵する大原美術館や、赤レンガ造りの建物が特徴的な倉敷アイビースクエアなど、歴史と文化の薫り高いスポットが多数点在している点にあります。情緒あふれる街並みは、ただ散策するだけでも心豊かな時間を過ごせるでしょう。
一方で、生活利便性の高さも倉敷市の魅力の一つです。JR倉敷駅周辺には百貨店や活気のある商店街があり、日々の買い物に便利です。また、郊外には大型のショッピングモールも進出しており、多様なニーズに応えてくれます。交通面では、JR山陽本線や伯備線が通り、岡山市へのアクセスも良好です。
子育て環境に目を向けると、市内には大小さまざまな公園が多く、子供たちがのびのびと遊べる場所が確保されています。医療機関も充実しており、倉敷市独自の子育て支援策も積極的に展開されています。
かつては繊維産業で栄え、現在も水島臨海工業地帯は日本有数の規模を誇るなど、産業都市としての一面も持っています。観光都市のイメージが強い倉敷市ですが、歴史的な風情と現代的な利便性が調和した、暮らしやすい街と言えるでしょう。
美観地区周辺や駅に近いエリアは土地価格が高い傾向にありますが、少し範囲を広げると比較的落ち着いた価格帯の住宅地も見つかります。
津山市の歴史的背景と気候特性

岡山県の北部に位置する津山市は、古くから美作地方の中心都市として栄えてきました。
その歴史的背景を象徴するのが、「津山城」です。日本三大平山城の一つにも数えられ、春には「津山さくらまつり」が開催され多くの人で賑わいます。城下町として発展した歴史を持ち、現在も当時の面影を残す古い街並みが見られ、歴史散策を楽しむことができます。
気候特性としては、中国山地に近いため、内陸性気候の影響を受け、夏と冬の寒暖差が大きいのが特徴です。夏は比較的暑く、冬には気温が氷点下になることもあり、積雪も見られます。そのため、津山市で注文住宅を建てる際には、断熱性や気密性を高める工夫が、他のエリア以上に重要になると言えるでしょう。
豊かな自然環境に恵まれており、周辺には美しい渓谷や温泉地などが点在し、四季折々のアウトドアアクティビティも楽しめます。
生活環境については、市内にはスーパーマーケットや病院などの生活関連施設も一通り揃っており、日常生活に不便を感じることは少ないでしょう。交通は、JR津山線や姫新線が通り、岡山市や鳥取方面へのアクセスが可能です。
歴史と自然に囲まれた津山市は、落ち着いた環境でのびのびと暮らしたいと考える方におすすめのエリアです。土地価格は、岡山市や倉敷市といった県南の主要都市と比較すると比較的抑えられています。
その他、注目エリアの紹介

岡山市、倉敷市、津山市以外にも、岡山県内にはそれぞれ独自の魅力を持つ注目エリアがあります。
例えば総社市は、岡山市と倉敷市のほぼ中間に位置し、両市へのアクセスが非常に良いことからベッドタウンとして人気が高まっています。古代吉備文化の中心地の一つでもあり、備中国分寺や作山古墳など、歴史的な史跡も多く残っています。「子育て王国そうじゃ」をスローガンに掲げ、子育て支援にも力を入れており、若い世代の移住者も増えているのが特徴です。
岡山市の北東部に位置する赤磐市も、岡山市への通勤圏内にあるベッドタウンとして発展しています。比較的穏やかな気候と、ぶどうや桃などの果物栽培が盛んな豊かな自然環境が魅力です。近年は新しい住宅地の開発も進んでいます。
瀬戸内海に面した玉野市は、美しい海岸線や大小の島々を望むことができる風光明媚なエリアです。宇野港からは、アートの島として知られる直島や豊島へのフェリーが発着しており、観光の拠点にもなっています。温暖な気候で、リゾート感のある暮らしを求める方にも人気があります。
「日本のエーゲ海」とも称される美しい景観を誇る牛窓地区がある瀬戸内市も魅力的なエリアです。長船の刀剣や備前焼の産地としても知られ、歴史と文化が息づいています。こちらも瀬戸内海に面しており、穏やかな気候と豊かな自然が特徴で、ゆったりとした暮らしを求める人に適しています。
これらのエリアも、それぞれ独自の魅力と住みやすさがあります。ご自身のライフスタイルや、新しい住まいに何を求めるのかをじっくりと考え、家族ともよく話し合って、最適な土地を見つけることが大切です。
賢くコストを抑える!注文住宅の費用を安くする5つのコツ

注文住宅を建てる際、「予算内で理想の家を建てたい」というのは誰もが抱く願いです。しかし、やみくもに安い材料を選ぶだけでは、住み心地や耐久性に問題が生じる可能性があります。ここでは、品質を保ちながら賢くコストを抑える5つの実践的なコツをご紹介します。
コツ1:家の形状はシンプルに(凹凸の少ないデザイン)
建物の形状は建築費に大きく影響します。複雑な形状になるほど、外壁面積や屋根面積が増え、材料費と施工費が高くなります。
コストを抑える形状の例
- 総2階建て:1階と2階の面積が同じ長方形
- 切妻屋根:三角形のシンプルな屋根
- 片流れ屋根:一方向に傾斜した屋根
- 凹凸の少ない外壁:複雑な角や出っ張りを避ける
なぜ安くなるの?
- 外壁面積が減る
凹凸が多い複雑な形状の家は、同じ延床面積でも外壁の面積が大きくなります。外壁面積が増えれば、その分、外壁材や断熱材、塗装などの費用がかさみます。 - 屋根の形状もシンプルに
屋根も同様に、複雑な形になると材料費や工事の手間が増えます。シンプルな切妻屋根や片流れ屋根などがコストを抑えやすいです。 - 基礎工事の費用削減
建物の外周が短くなるため、基礎工事にかかるコンクリートの量や型枠の費用も削減できます。 - 足場の設置費用も抑えられる
複雑な形状の建物は、足場の設置も複雑になり、費用が上がりやすくなります。
「デザイン性を少し妥協してでもコストを抑えたい」という場合は、まず建物の形状をシンプルにすることを検討してみましょう。シンプルな形状でも、外壁の色や素材の組み合わせ、窓の配置などで個性的な外観にすることは十分に可能です。
コツ2:延床面積と間取りを工夫する(廊下を減らすなど)

当然のことながら、家の延床面積が小さければ小さいほど、建築費用は安くなります。しかし、ただ小さくするだけでは、暮らしにくい家になってしまう可能性があります。大切なのは、本当に必要な広さを見極め、間取りを工夫することで無駄なスペースをなくすことです。
- 廊下を極力減らす
廊下は移動のためだけのスペースであり、居室としては使えません。リビング階段を採用したり、各部屋がリビングに直接面するように配置したりすることで、廊下を減らし、その分、居室や収納スペースを広く取ることができます。 - 水回りをまとめる
キッチン、浴室、洗面所、トイレなどの水回りを1箇所に集中させると、配管工事の費用を抑えることができます。また、家事動線もスムーズになります。 - 収納スペースの工夫
ウォークインクローゼットやパントリーなど、まとまった収納スペースを設けるのも良いですが、壁面収納や小屋裏収納、床下収納などを活用することで、デッドスペースを有効活用し、効率的に収納量を確保できます。 - 部屋数を本当に必要か見直す
子供部屋は、小さいうちは広い一部屋にしておき、成長に合わせて間仕切り壁で区切れるようにしておくなど、将来の可変性を持たせた設計も有効です。
「この部屋は本当に必要?」「このスペースはもっと有効活用できない?」といった視点で間取り図をじっくりと検討し、無駄を省くことで、コストダウンと暮らしやすさの両立を目指しましょう。
コツ3:水回りの設備は集中させる

キッチン、浴室、洗面所、トイレといった水回りの設備は、家の中でも特に費用がかかる部分です。これらの水回り設備を1箇所、あるいは近い場所に集中して配置することで、コストを抑えることができます。
なぜ安くなるの?
- 給排水管の長さを短縮できる
水回り設備が家のあちこちに分散していると、それぞれの場所まで給水管や排水管、給湯管を長く引き回す必要があり、材料費も工事費もかさみます。集中配置することで、配管の総延長を短くでき、コストダウンに繋がります。 - 壁や床の工事も効率化
配管を通すための壁や床の工事も、1箇所にまとまっている方が効率的に行えます。 - メンテナンス性の向上
将来的に水漏れなどのトラブルが発生した場合も、原因箇所を特定しやすく、修理がしやすいというメリットもあります。
例えば、1階にキッチン、洗面所、浴室を隣接させ、その真上の2階にトイレを配置する、といった工夫が考えられます。間取りの制約から完全に集中させることが難しい場合でも、できるだけ近い位置にまとめることを意識しましょう。
コツ4:建材や設備のグレードを見直す(こだわりポイントにメリハリを)

注文住宅では、床材、壁材、キッチン、バス、トイレなど、選べる建材や設備の種類が非常に多く、グレードも様々です。すべての部分で最高級のものを選べば、当然費用は青天井になってしまいます。コストを抑えるためには、「どこにお金をかけたいか(こだわりたいか)」という優先順位を明確にし、メリハリをつけることが重要です。
- こだわりポイントを絞る
例えば、「リビングの床だけは無垢材にしたい」「キッチンだけは最新の高機能なものにしたい」といったように、特にこだわりたい部分を数カ所に絞り込み、そこに予算を重点的に配分します。 - その他の部分は標準グレードやコストパフォーマンスの良いものを選ぶ
こだわりポイント以外の部分は、ハウスメーカーや工務店が推奨する標準仕様のものや、デザイン性や機能性はそこそこでも価格が手頃なものを選びます。 - 見えない部分のコストダウンも検討
例えば、普段あまり目に触れない収納内部の壁紙や、2階の廊下の床材などは、少しグレードを落としても全体の満足度に大きく影響しない場合があります。 - 施主支給を検討する
照明器具やカーテン、タオル掛けなどの一部の設備やアクセサリー類を、自分でインターネットや専門店で購入して、施工だけを業者に依頼する「施主支給」という方法もあります。ただし、保証の問題や取り付けの可否、工事費との兼ね合いなどを事前に業者とよく相談する必要があります。
「絶対に譲れない部分」と「妥協できる部分」を家族で話し合い、賢くグレードを選択することで、予算内で満足度の高い家づくりを実現しましょう。
コツ5:補助金や減税制度を最大限に活用する

国や自治体では、住宅取得を支援するための様々な補助金や減税制度が用意されています。これらを上手に活用することで、実質的な負担額を軽減することができます。
【国の主な補助金制度の例(2025年度時点の参考情報)】
住宅に関する補助金制度は、年度によって内容が変わったり、新たな制度が始まったりすることが多いため、常に最新情報を確認することが重要です。
子育てグリーン住宅支援事業
エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネリフォーム等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図る事業です。新築の場合はZEHレベルの省エネ性能などが要件となります。
本事業では、建物の性能によって以下の3つの補助金が用意されています。
- GX志向型住宅補助金
- 高い省エネ性能を持つ住宅の新築に対して、全世帯が対象。
- 最大160万円/戸。
GX志向型住宅については、関連記事「GX志向型住宅とは?適用される条件やメリット・デメリットをわかりやすく解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
- 長期優良住宅補助金
長期優良住宅の新築に対し、子育て世帯等で建て替え前住宅の除却を伴う場合は100万円/戸、それ以外は80万円/戸。
長期優良住宅については、関連記事「【2025年最新】長期優良住宅とは?認定基準や条件、メリットなどを徹底解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
- ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準住宅補助金
ZEH住宅の新築に対し、子育て世帯等で建て替え前住宅の除却を伴う場合は60万円/戸、それ以外は40万円/戸。
ZEH水準については、関連記事「ZEH(ゼッチ)とは?未来の省エネ住宅の基準・費用・メリットを徹底解説」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
子育てグリーン住宅支援事業については、関連記事「【2025年版】子育てグリーン住宅支援事業とは?補助金活用で省エネ住宅を実現!」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
給湯省エネ2025事業
家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。エコキュートやハイブリッド給湯器などが対象となります。
先進的窓リノベ事業2025
断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現及び家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることを目的とする事業です。(リフォーム向けですが、新築でも高性能な窓を選ぶ参考になります)
先進的窓リノベ事業2025については、関連記事「「先進的窓リノベ事業2025」とは?補助金でお得に窓リフォーム!」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
【自治体の補助金制度】岡山県、市区町村の主な新築補助金
- おかやまの木で家づくり支援事業
- 県産材を利用した木造住宅の新築に助成。助成額は条件により異なる(例:県産材利用で12.8~30.4万円/戸)[注:詳細は県公式ページ参照]。
出典:岡山県「令和7年度おかやまの木で家づくり支援事業について」
岡山市
- 岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業
出典:岡山市「岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業」
倉敷市
- 倉敷市創エネ・脱炭素住宅促進補助制度
- 太陽熱利用システム
- 燃料電池システム(エネファーム)
- 定置型リチウムイオン蓄電池システム
- ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
- おひさまエコキュート
出典:倉敷市「太陽熱利用システム」
出典:倉敷市「燃料電池システム(エネファーム)」
出典:倉敷市「定置型リチウムイオン蓄電池」
出典:倉敷市「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」
出典:倉敷市「おひさまエコキュート」
井原市
- 井原市移住者住宅新築等補助金
- スマイルプラス制度
出典:井原市「井原市移住者住宅新築等補助金」
出典:井原市「スマイルプラス制度」
津山市
- 三世代世帯居住促進補助金
出典:津山市「令和7年度津山市地域材利用促進事業補助金について」
新見市
- 新見産材のぬくもりを活かした家づくり支援事業
出典:新見市「新見産材のぬくもりを活かした家づくり支援事業」
真庭市
- 令和7年度真庭市木材利活用促進支援事業補助金
出典:真庭市「令和7年度真庭市木材利活用促進支援事業補助金」
美作市
- 美作市産材利活用事業補助金
- みまさか移住定住住宅補助金
出典:美作市「美作市産材利活用事業補助金」
出典:美作市「移住定住のための補助金制度」
その他の市区町村
- 地域材利用や子育て世帯向けの補助金が一部自治体で実施されている場合あり(詳細は各自治体に要確認)。
住宅ローン減税

住宅ローン減税(正式名称:住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合に、年末時点でのローン残高の一定割合が、所得税(控除しきれない場合は一部住民税からも)から控除されるという、非常に大きな節税効果が期待できる制度です。マイホームを取得するほとんどの方が利用する重要な制度なので、必ず内容を理解しておきましょう。
2025年の住宅ローン減税制度
- 控除期間:13年間
- 控除率:年末ローン残高の0.7%
- 控除限度額(住宅の性能によって異なる)
- 認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅):4,500万円 ※子育て世帯等5,000万円
- ZEH水準省エネ住宅:3,500万円 ※子育て世帯等4,500万円
- 省エネ基準適合住宅:3,000万円 ※子育て世帯等4,000万円
- その他の住宅(非省エネ等):対象外
具体的な減税効果の例
【4,000万円の住宅ローンを組んだ場合】
- 認定住宅(長期優良住宅)の場合
- 1年目:4,000万円 × 0.7% = 28万円控除
- 13年間の総控除額:約300万円
- 省エネ基準適合住宅の場合
- 1年目:3,000万円 × 0.7% = 21万円控除
- 13年間の総控除額:約220万円
差額:約80万円
住宅性能を高めることで、補助金と減税の両方でメリットを受けられます。これらの補助金や減税制度を最大限に活用することで、場合によっては数十万円から数百万円単位で実質的な負担額を軽減できる可能性があります。情報収集を怠らず、賢く制度を利用して、少しでもお得に理想のマイホームを実現しましょう。
令和7年度の住宅ローン減税については、関連記事「【速報】令和7年度住宅ローン減税改正!何が変わる?ポイント総まとめ」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
岡山ならではの家づくり!気候・地盤を考慮した住宅性能

家を建てる土地の気候や地盤の特性を深く理解し、それに適した住宅性能を備えることは、長く快適に、そして安心して暮らせる家づくりにおいて非常に重要な要素です。
「晴れの国」として知られる岡山県ですが、県内でも地域によって気候の特徴は少しずつ異なりますし、日本に住む以上、地震への備えも決して欠かすことはできません。ここでは、岡山ならではの家づくりで特に考慮しておきたい住宅性能について解説します。
「晴れの国」岡山に適した住宅設計
岡山県は、年間を通じて日照時間が長く、比較的降水量が少ないことから「晴れの国」という愛称で親しまれています。この恵まれた気候を最大限に活かした住宅設計を心掛けることで、より快適で省エネルギーな暮らしが期待できます。
岡山県の気候の特徴
- 年間晴天日数:約276日(全国2位)
- 年間降水量:約1,200mm(全国平均の約75%)
- 夏の最高気温:35℃を超える猛暑日も多い
- 冬の最低気温:0℃前後(比較的温暖)
日当たりを活かす設計と、夏場の高温多湿対策
日当たりの良さを最大限に活かすためには、南向きの窓を大きく取る設計が有効です。これにより、冬場は太陽の光を室内に取り込み、暖房費の削減に繋がります。
一方で、夏場の高温多湿対策も重要です。窓の配置を工夫し、風の通り道を作ることで、自然の風を室内に取り込み、エアコンの使用を抑えることができます。また、軒の出を深くする、庇(ひさし)を設ける、外付けブラインドやルーバーを設置するなど、夏の日差しを遮る工夫を取り入れましょう。
さらに、一見すると夏には関係ないように思えますが、高断熱・高気密の家は、一度冷やした空気を外に逃がしにくく、外の熱気を室内に侵入させにくいため、エアコンの効率が格段に上がります。これにより、夏場の光熱費を大幅に削減し、快適な室温を保つことができます。
適切な断熱材の選定と換気システム
岡山県の気候に適した断熱材を選定することも大切です。壁、床、天井に適切な厚さの断熱材を入れることで、外気温の影響を受けにくい家になります。
また、高気密な家では、計画的な換気システム(24時間換気システムなど)の導入が必須です。これにより、室内の空気を常に新鮮に保ち、結露やカビの発生を防ぐことができます。
地盤と地震対策の重要性

家を建てる土地の地盤状況は、建物の安全性に直結する非常に重要な要素です。岡山県内でも、エリアによって地盤の特性は異なります。
近い将来の発生が懸念されている南海トラフ巨大地震などのリスクも考慮すると、注文住宅を建てる際には、建設予定地の地盤の状況を正確に把握し、それに応じた適切な地震対策を施すことが極めて重要です。
岡山県の地盤の特徴
- 瀬戸内海沿岸部:軟弱な沖積層が分布
- 吉備高原:比較的良好な地盤
- 中国山地:岩盤が浅く、良好な地盤
岡山県の地盤特性と地盤調査の必要性
岡山県は、南部は沖積平野が広がり、比較的軟弱な地盤が多い傾向にあります。特に、河川の近くや埋立地などは、地盤沈下のリスクがあるため注意が必要です。一方、北部や丘陵地帯は、比較的固い地盤が多いとされています。
家を建てる前には、必ず地盤調査を実施することが義務付けられています。地盤調査の結果、地盤が弱いと判断された場合は、地盤改良工事が必要になります。これは追加費用が発生する可能性のある項目ですが、建物の安全性を確保するためには決して省いてはならない重要な工事です。
岡山県の地震リスクと対策
岡山県の地震リスクとして、南海トラフ巨大地震では最大震度6強が想定されています。活断層による地震では山崎断層帯、中央構造線などが存在し、津波リスクでは岡山市南部、倉敷市で2~3m程度の津波が想定されています。
効果的な地震対策として、耐震等級3の取得(建築基準法の1.5倍の耐震性)、制震ダンパーの設置(揺れを吸収・軽減)、地盤改良工事(必要に応じて実施)、基礎の強化(べた基礎の採用)が重要です。
耐震等級の解説と地震に強い家づくりのポイント
地震に強い家を建てることは、家族の命と財産を守る上で最も重要なことです。
住宅の耐震性能を示す指標に耐震等級があり、等級1から等級3まであります。
- 耐震等級1
建築基準法で定められた最低限の耐震性能で、数百年に一度発生する大地震でも倒壊・崩壊しないレベルとされています。 - 耐震等級2
耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持ち、長期優良住宅の認定基準の一つにもなっています。 - 耐震等級3
耐震等級1の1.5倍の耐震性能を誇り、災害時の拠点となる病院や消防署などの建物と同等のレベルです。
設計工房枻では、お客様の安心・安全を第一に考え、耐震等級3を標準とした家づくりをおすすめしています。さらに、地震の揺れを吸収する制震ダンパーを導入することで、建物の損傷をさらに軽減し、繰り返しの地震にも強い家を実現できます。
地盤調査の結果と耐震性能について、建築会社と十分に話し合い、将来にわたって安心して暮らせる家づくりを進めていきましょう。
地震に強い家については、関連記事「地震に強い家とは?その特徴や建てる際の注意点を解説!」で解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
まとめ:岡山で理想の注文住宅を建てるために
今回は、岡山で注文住宅を建てる際の相場やお金にまつわる知識を、網羅的に解説してきました。
相場を知り、資金計画を立てることは、あくまで理想の家づくりを実現するためのスタートラインです。一番大切なのは、「その家で、家族とどんな暮らしをしたいか」を思い描くこと。
「もっと詳しく資金計画の相談がしたい」
「私たちの予算で、どんな家が建てられるのか見てみたい」
「土地探しから手伝ってほしい」
設計工房枻では、家づくりに関するどんなお悩みにもお答えする無料相談会を随時開催しています。経験豊富な設計士が、あなたの想いをしっかりとお伺いします。
無理な営業は一切いたしませんので、まずはカフェに立ち寄るような気軽な気持ちで、あなたの夢のマイホームについてお聞かせください。